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長尾 誠也; 坂本 義昭; 田中 忠夫; 小川 弘道
Proceedings of OECD/NEA Workshop on Evaluation of Speciation Technology, p.181 - 188, 1999/00
天然水中において、重金属やアクチノイドはさまざまな分子サイズ、電荷等の複雑な物理化学的な溶存形態を有している。地圏におけるこれらの元素の動態は土壌、岩石との複雑な物理化学的反応に支配され、元素の溶存形態によりその反応が異なる。そのため、これらの元素の移行挙動を予測するためには、溶存形態を把握することが重要となる。本研究では、アクチノイドの溶存形態の支配因子の1つと考えられている有機物に着目し、有機物濃度及びイオン強度が異なる3つの地下水にPuとAmを添加し、形成される疑似コロイド及び錯体の特性を検討した。その結果、腐植物質に富む地下水では、加水分解を起こすpH領域にもかかわらず、PuとAmは腐植物質と疑似コロイドを形成した。また、腐植物質の濃度が低く、タンパク質が存在する地下水では、Amは粒子として沈着するが、Puはタンパク質様物質とコロイドを形成することが確認された。
亀尾 裕
Proceedings of OECD/NEA Workshop on Evaluation of Speciation Technology, p.241 - 245, 1999/00
原子炉施設の廃止措置において発生する機器配管等に対して除染を実施することは、廃棄物発生量を低減するうえで非常に重要である。原子炉冷却系配管の汚染は、冷却水中の放射性核種が配管表面に生成した酸化物層に取り込まれることにより引き起こされることが知られており、適用する除染方法の選択や、除染条件を最適化するためには、放射性核種を含む配管表面の酸化物層の性質を把握することが重要である。BWR環境下を模擬したオートクレーブ中で鋼材表面に酸化物層を生成させ、XPS,AES,EPMA等により分析を行った。当該環境における鋼材表面には、価数の高い金属酸化物から構成される外層と価数の低い金属酸化物から構成される内層とが観察された。これは内層への酸素の拡散が制限されることに起因すると考えられる。
木村 貴海; 加藤 義春; 武石 秀世; 高橋 嘉夫*; 薬袋 佳孝*; Choppin, G. R.*
Proceedings of OECD/NEA Workshop on Evaluation of Speciation Technology, p.61 - 81, 1999/00
金属イオンの第1水和圏内の水分子数(内部水和数N)は、化学種の配位環境に関する分子レベルの情報を提供する。時間分解発光法を用いてIII価アクチノイドAn(III)[An=Am,Cm]及びランタノイドLn(III)[Ln=Nd,Sm,Eu,Tb,Dy]の発光寿命とHの相関を系統的に研究した。DO-HO混合溶液中のHOの濃度と1/の比例関係及びHO中におけるNの値から、測定によるHO評価のための相関関係を提案した。これらの関係をポリアミノポリカルボン酸錯体中のAn(III)とLn(III)の水和状態、陽イオン交換樹脂へのCm(III)とEu(III)の分離挙動、及びシリカ、粘土鉱物へのEu(III)の吸着挙動の研究に適用し、上記の方法が種々の環境におけるAn(III)及びLn(III)の化学種の解明に有効な手段であることを実証した。
Meinrath, G.; 木村 貴海; 加藤 義春; 吉田 善行; Lis, S.*
Proceedings of OECD/NEA Workshop on Evaluation of Speciation Technology, p.347 - 354, 1999/00
最近のコンピュータを用いる分光学的方法は、化学研究において比較的短時間に膨大なデータの収集を可能にする。それらのデータの解析は発見的な手法では十分達成できないので、適切な数値データ処理法が要求される。ファクター分析、カノニカル相関、モンテカルロ法などの処理法は、データに含まれる観測量の分布に関する詳細な統計的情報を提供する。そのような処理法の応用はまた各手法に限界があることを示す。分析化学における微量分析に関する最近の要求は、どのような分析データを報告すべきなのかの詳細な基準を提起した。本研究では、U(VI)の溶解度データ、吸収及び発光スペクトルに数値データ処理法を適用した結果を報告する。
天野 光; 半澤 有希子; 渡辺 美紀*; 松永 武; 上野 隆; 長尾 誠也; 柳瀬 信之; 小沼 義一*
Proceedings of OECD/NEA Workshop on Evaluation of Speciation Technology, p.211 - 218, 1999/00
放射性核種の環境中挙動は、その存在形態に依存する。本報告は、Cs-137,Sr-90,超ウラン元素等の環境中における存在形態と移行挙動との関係に焦点をあてチェルノブイル事故炉の周辺30km圏内において原研が行ってきた研究のうち、土壌を中心とした地表面における挙動に関して、実環境における存在形態の実験的な解析手法の評価も加えてとりまとめたものである。
半澤 有希子; 間柄 正明; 江坂 文孝; 渡部 和男; 臼田 重和; 宮本 ユタカ; 郡司 勝文; 安田 健一郎; 西村 秀夫; 安達 武雄
Proceedings of OECD/NEA Workshop on Evaluation of Speciation Technology, p.167 - 172, 1999/00
保障措置強化の一環としてIAEAは環境サンプリング手法を導入した。これは環境試料中の極微量核物質の同位体比を測定することにより未申告原子力施設・活動を検知しようというものである。ここでは、特に同位体比という観点で核物質のスペシエイションが重要であり、環境試料中の極微量核物質の同位体比について信頼性のある値が得られる必要がある。このため筆者らは分析技術開発に着手した。開発すべき分析技術はバルク分析とパーティクル分析である。バルク分析では、試料中のUやPuの濃度と同位体比を、化学処理の後TIMS及びICP-MSにより測定する。パーティクル分析では、SIMSによりスワイプ試料上の個々の粒子中のUやPuの同位体比を測定する。粒子の元素組成分析と形態観察をEPMAにより行う。発表では、保障措置のための分析技術開発の計画と進捗について、スペシエイションの観点から報告する。